有機栽培の野菜をもっと手に取りやすく
きちんと選んでもらえるものにしていきたい


田下 隆一さん

季節に合わせて、年間80品目以上の野菜を栽培している風の丘ファームの田下さん。「もともとは北海道で酪農や農業をやりたいと思っていたんですが、新規でやるのは難しそうだと分かって。有機農業や循環農業という言葉を知る中で、金子さんがやっているような、家畜がいたり、田んぼや畑があったり、それを循環させるというのが素晴らしい形だなと感じて小川町に移住してきました。」

大量生産・大量流通が難しいといわれる有機農業を営みながら、一般家庭への宅配便をはじめ、多くの飲食店や百貨店などにも出荷している風の丘ファーム。「なるべく端境期を減らしながら、1年中出荷できる体制を作っています。はじめはできる限りで少数の人に届けるという形でやっていたんですが、だんだんと生産量も上がってきて、いろいろな人に知ってもらえるような形での販売をしていきたいと思うようになりました。価格が高いとか流通が不安定とか、手に取りにくいところもあった有機の野菜を、手軽に手に取ってもらえるようにしたい。」

 

 

こだわりの農法は、リビングマルチやバンカープランツ、太陽熱消毒など、植物や太陽、生物といった自然の力を借りたもの。「本来、農業の中では草を生やすのはNG。通常の畑は、作物を植えたときに裸地で草1本生えていないという状態が多い。それだと空から丸見えになり、生き物がいられない環境になってしまう。リビングマルチという農法は、生きている麦などで通路を覆って雑草を抑えるものです。麦などが生えていると、生物が多様になって、ある程度バランスをとってもらえる。他の農法もそうですが、土着の生き物や自然の力を借りて、害虫や雑草をなるべく減らしていくという農法を実践しています。」

風の丘ファームでは、日常の生産や出荷の作業に加えて、研修生の受け入れや収穫体験イベントも開催している。「今は食べている環境と生産している環境が離れすぎていて、何がどう生産されているのか分からなくなってしまっているんですよね。震災やコロナ禍で農産物の供給が滞ったりしても、過ぎるとすぐに忘れてしまう。農産物がいつもあることが当たり前ではないということを知ってほしいと感じています。便利なことももちろん大切ですが、できれば体験などを通して現場を知ってもらって、食べているものが身体をつくっていくとか、ちゃんとした食べ物を選んでもらえるようにしていきたいなと思います。」


田下さんのお野菜を買うなら

●風の丘ファーム(宅配販売)など

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